自分自身がカメを飼い始めたばかりの子供の頃,なんとなく知っていただけで正しい冬眠のさせ方がわからず困った事がありました
そんなカメ飼育初心者が不安になる事の1つ,冬眠(冬の飼育)についての解説をしていきます
亀の冬眠 水か,陸か
まず,冬眠させる場所についてですが
ニホンイシガメ,クサガメ,ミドリガメ(アカミミガメ)などのカメは水でも陸でもどちらでも冬眠は可能です
でも,どちらかと言えば水中がおすすめです
陸で土の中だと「乾燥」に注意しなければいけなくなってしまいます。しかし水中だと乾燥が酷くてミイラ化して冬眠失敗ということはありません
水中での冬眠の場合,カメの世話は減った水を足す事と時々そっと様子を見る事くらいになります
万が一何かの理由であまりにも水が汚れてしまったら換えた方がいいですが冬眠中の水換えは基本的に必要ありません
下手にいじると目を覚ましてしまうのでそっとしてあげてください
陸で冬眠させる場合の注意点などはこちらに書いてあります↓
亀の冬眠 呼吸の心配
「冬の間中ずっと水中って…呼吸は?大丈夫??」
冬眠中は寒さでほとんど動けなくなっているので水中での冬眠ではそんな心配があるかもしれません
しかし,カメは尾にある総排泄口(卵を産んだり,排泄する所)や皮膚から水中の酸素を取り込んでいると言われています
必要とする酸素量も冬眠中で仮死状態ということもあって少なくてすみます
なので冬眠中ずっと水中でも呼吸ができず溺れるといった心配はありません
※これは「冬眠中」の話で冬眠していない時は普通に水面に顔を出して鼻での呼吸になるので注意
亀の冬眠 水中冬眠のさせ方
陸での冬眠もありますがここでは水中での冬眠について説明していきます
入れ物
例えば,ホームセンターなどで売られている丈夫なプラスチック製の容器(トロ船,セメントを混ぜたりする時に使う四角い容器)などを使います
※新しくトロ船(プラスチック製品)を買って,そこでカメ(生き物)を飼育する時は油のようなものがついている場合があるので必ず「石けんなどで洗ってから使用」してください
その時に使った石けんなどもしっかり洗い流すのを忘れないように注意
水の深さと浅瀬
水は多めに入れます
多めに水を入れる理由はもし氷が張った時にカメまで氷ってしまうのを防ぐのと,甲羅が水から出ないようにするためです
とは言っても…完全に冬眠に入るまでの間や,2月や3月頃のたまに暖かくなる時などはゆっくりとゴソゴソ動いたりしてその間は水面に顔を出して呼吸をします
なので,後ろ足で立ち上がっても顔が出せないような深さにしないか(分厚い氷が張るような地域や天気には注意)水中にレンガなどの浅瀬(足場)になる物を入れてその上に乗れば楽に顔を出して呼吸ができるようにしておきます
冬眠明けなどでカメの動きが鈍っている時に浅瀬がない状態で深すぎると水面に顔を出せずに溺れてしまうので設置忘れには注意してください
足をバタバタさせて泳いで水面まで行けるのは夏場などの活発な時期で動きが鈍っている時期はそれができません
…いろいろ書きましたが図にすると↓こんな感じです
※例
枯れ葉
カメが隠れられるように枯れ葉を入れてもいいですがその場合は汚れがないか確認しましょう
もしかして農薬とかついてるかな?と心配ならなくても大丈夫です
枯れ葉がなくても冬眠はできます
(まさかそんな人はいないと思いますが枯れ葉を洗剤なんかで洗わないように…!)
置く場所
冬眠中に日当たりが良いとカメは中途半端に動きだしてしまうので,それを防止するために容器は
すだれ+板などで覆って『暗くして日当たりの悪い静かな所』に置きます
夏などの活動期間とは真逆です
『暗くて日当たりの悪い所』です
中途半端に暖かいと餌を食べることができないのに動いてしまい冬眠をするための体力が減ってしまうからです
冬も亀を見たい場合は保温器具が必要
冬眠中は日当たりの良い所に置いてはいけないのと同じ理由で室内の人間用に暖房がかかっているような部屋に置いてもいけません
その程度の暖房ではカメにとっては不十分過ぎます
もし「冬の間もカメを見ていたい !」という場合は中途半端な事はせずに素直に
水中ヒーター,保温ライト,紫外線ライト,普段水槽で飼育をしていない場合は水槽を準備
必ず保温飼育を!
部屋の暖房程度では水温は上がりません
暖房が効いている部屋でもコップの水の温度が上がらないのと同じです
ケチっているのか「(自分が)寝る時はヒーターを消してる」とか意味のわからない事を言い出す人に会った事がありますがそんな訳の分からない事はしたらダメです
しかも気温の下がる夜…
ヒーターは冬が終わり暖かくなるまで『夜でも』つけっぱなしで !
寒い時期でも消していいのはヒーターが水から出てしまう水換えの時だけ
(ヒーターを使用すると少しずつ水が蒸発していくのでヒーターが水から出てしまわないよう水の量には注意)
ヒーターは基本的につけたままですが保温ライトと紫外線ライトは
「夜には消灯」
つけっぱなしだとカメが寝れません…
冬眠させない方がいい亀
冬眠できるカメはもちろん冬眠のできる種類で冬までにしっかりエサを食べてきた個体です
その年に産まれた幼体やしっかりエサを食べてこなかった体力のないカメは冬眠させずに↑上に書いたようにヒーターなどを揃えて保温飼育をしましょう
以上,冬のカメ飼育についてでした
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