何でカメは甲羅干しをするのか 甲羅干しの目的と注意点

動物
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晴れた日に川や池の陸地で甲羅干しをするカメを目にすることがあります

脚を伸ばしたり目を閉じていたり…のんびりと,ただリラックスしているように見えるかもしれませんが実は甲羅干しはカメにとってはとても重要な行動なんです

しっかり甲羅干しをすることができない状況が続くと酷い場合は死んでしまいます

甲羅干しをする目的は主に

  • 体温の上昇
  • 体内でのビタミンD3の合成
  • 病気の予防

カメ飼育歴20年超えの人間が,今回はカメ(主にニホンイシガメ,クサガメ,ミドリガメなどの水棲のカメ)にとって非常に重要な『甲羅干し』について解説します

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甲羅干しの目的

甲羅干しはカメがただ陸に上がってのんびりするための行動ではありません

甲羅干しは生きるための行動です

体温を上昇させる

甲羅干しをして日光を浴びることで体温を上昇させます。体温が上昇することで活発に動くことができるようになります

カメは変温動物なので周囲の温度に合わせて体温が変化します

体温が低い状態だと活発に動くことができずエサを食べてもしっかりと消化,吸収することができません

なので,エサをあげるのは体温が下がりはじめたりすでに下がっている夕方や夜ではなく,なるべく甲羅干しをはじめて体温が上がりはじめる昼頃までにあげるようにしたいところです

体内でのビタミンD3の合成

日光(紫外線)を浴びると体内でビタミンD3がつくられます。このビタミンD3がカルシウムの吸収を助けます

カルシウムがしっかり吸収されないと甲羅が柔らかくなるなどの症状が出てしまいます

(生まれて約1年くらいの子亀の甲羅は健康でも少しやわらかいので注意)

日光を浴びないといくら栄養のあるエサをあげても甲羅はしっかり育たないということです (…しっかり育たないのは甲羅に限りませんが)

病気の予防

水に浸かってばかりいると皮膚が白くふやけたり甲羅にカビが生えたりしてしまいます

それを日光を浴びて全身を乾燥させることで予防します…とは言っても水の汚れも病気の原因のひとつなので水を清潔に保つことも忘れてはいけません

『甲羅干し』と聞くともしかしたら『甲羅だけ』を乾かせばいいのでは?と思う人もいるかもしれませんが全くそんなことはなく,乾かす必要があるのは皮膚も含めた全身です。これは本当に注意。

病気の予防や治療には甲羅干しで全身をカラカラに乾かすことが重要です

飼育時の甲羅干しの注意点

ただ体温を上昇させればいいってものじゃない

日光を浴びて体温を上昇させることは大事なことなのですが…

カメは周囲の温度に合わせて体温が変化するだけあって強い太陽光を浴び過ぎると体温もそれに合わせて高くなり過ぎてしまいます

日光を浴び続けて体温が上昇しすぎると熱中症になる

熱中症になると酷いと死んでしまうので体温の上がり過ぎを防ぐために水に入ったり風通しの良い日陰に隠れたりします

(屋外飼育に限ったことではないんですが)特に夏の屋外飼育の場合は甲羅がぎりぎり浸かる程度の浅すぎる水深にしていると危険で,カメのいる容器の半分くらいを日陰にしていたとしてもぬるま湯になってしまう場合があります(ぬるま湯程度で済めばいいですが…)

日陰がなくて水の量が少ないとすぐにお湯になってしまいます

水の量が多ければその分水温は上がりにくくなるので,カメが体を冷やせるようにするためにも甲羅の高さの倍くらいの水深にするようにしましょう

(泳ぎの下手な子亀や体調の悪い個体は浅め,しかし暑さにも注意)

もちろん夏場は日陰をつくることも忘れてはいけません

水深についてはこちらの記事を見ていただければと思います。甲羅がぎりぎり浸かる程度の水深は浅すぎです

干す必要があるのは『甲羅』だけじゃない

たまに見かけるのが背甲(上の甲羅)だけが水から出て腹甲(下の甲羅)は水に浸かっているという状況

これはちゃんとした甲羅干しとは言えません。甲羅は干せているので(上だけ)甲羅干しと言えば甲羅干しなのかもしれませんが…

上の方でも解説しましたが病気を予防するために甲羅干しで重要なことは

腹甲や脚なども含めた『全身』をカラカラに乾燥させる

一部ではなくて『全身』です

と言うことはカメが上陸する陸地は完全に水から出ている必要があるということ

カメ自身と同じで陸地もしっかり乾燥していなければいけません。水没しているのは論外です

こちらの記事で甲羅干しに不向きな陸地を紹介しているので参考にしてみてください

全身をカラカラに乾燥させると言っても,本来水にもよく入る水棲のカメを一日のほとんどを家の中で放し飼いにして常に乾燥状態,水に入るタイミングは人間都合…というような座敷亀的な極端な乾燥のさせ方は違います

水棲のカメを無理やりリクガメ化するのはさすがにダメです

甲羅干しは太陽光かライトか

屋内で飼育する場合保温ライトと紫外線ライトの2種類を使うことになります(どちらか1つだけではなく両方必要)

クリップスタンドがないと点灯させることと水槽への取り付けができないのでこれも必要になります

と…いろいろ必要になってきます

↓ライトはこんな感じで陸地を照らすように取り付けます

屋内飼育ではこの2種類のライトを用意するのですが…やはりカメにとって一番いいのは太陽光です

ライトは毎日しっかり当てますが最低でも週に1度は太陽光に当てるようにしてあげてください

冬の日光浴,冬眠させずに保温飼育する場合

屋内飼育でも太陽光を当てる日をつくるわけですが冬の間,保温飼育をしている場合は外に出してまで日光に当てるのはやめておきましょう。寒さで体調を崩してしまっては日光を当てる意味がありません

冬に日光に当てる場合は…

冬でも冬眠させずに保温飼育をしている以上,ライトの光だけではなくやはり日光に当てる時間はつくりたいところ…

カメを寒い屋外に出さずに日光を当てる方法…例えば

  1. 風の強くない日に窓を開けて室内の日光が差し込んでいるところへカメを入れた容器を置く
  2. 容器には保温ライトを取り付けてカメが冷えないようする

と,いうようなやり方もあります

注意点は

  • ライトをカメに近づけ過ぎない
  • ライトの重さで容器が転倒しないように注意
  • 暑くなり過ぎないようにライトの光が当たらない部分ができるようにある程度の広さのある容器を使用
  • なるべく目を離さない

自分はこのやり方でニホンイシガメの子亀などを30分くらい室内でなるべく冷えないようにして日光浴をさせていました

これでも体調を崩すことなく冬を乗り切っているので紹介してみましたが…もし同じようにやる場合は自己責任でお願いしますm(__)m

まとめ

以上が甲羅干しの目的と飼育時の甲羅干しの注意点の紹介でした

甲羅干しをする目的

  • 体温の上昇
  • 体内でのビタミンD3の合成
  • 病気の予防

甲羅干しはカメが生きるために欠かせないものだということを意識して飼育環境を整えていただければ,と思います

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